前の話で、OSPF が動く核心の 3 ステップ(配る・集める・計算する)を手元に置いた。 地図共有 + 独立計算の仕組みは、見えた。
けれど、各ルータは地図のなかから「これが最短」と判定するとき、何を頼りにしている のだろう。地図には何が書かれていて、計算の入力として何が効いているのだろう。
ここで、その渇きに正面から向き合う。けれど、答え方には仕掛けがある。RIP の hop count(通過するルータの数)で測る世界には、構造的な限界が残っていた。100Mbps と 10Gbps が同じ 1 hop として扱われる世界では、リンクの帯域は判定に溶けてしまう。 OSPF は各リンクに cost(帯域の逆数を整数化した数値)を割り当てる。帯域が太い リンクほど cost が小さく、自然と経路として選ばれる。
帯域は距離よりも正直だ。物差しの違いは、共有する内容の違いから来ていた。